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2012年3月25日 (日)

日本語例題 7.2 塑性-結果の検証

今回は、こちらの例題の「7.2 塑性-結果の検証」、解説文書ファイル名は「07-20.pdf」です。
DEXCS2011-Salome-A3(64)(SALOME6.3 + Code_Aster STA10.5)の利用です。

前回に引き続き塑性変形(材料非線形解析)なのですが、今回、解説文書どおりの設定ではなかなか計算が収束しませんでした。そこで、どうせ試行錯誤するのであれば、モデル化の方法や境界条件の与え方などについて、自分の分かりやすいやり方に変えることにしました。

そのため、今回は解説文書どおりのやり方になっていません。

さて、まずモデル化ですが、形状と境界条件の対称性から、本来10x10x10の立方体を、x,y,z方向にそれぞれ半分とした1/8モデル(つまり5x5x5)としました。そして、3つの対称面に、fixX,fixY,fixZというグループ名、荷重面にはpressというグループ名を付けました。

0720b1

解説文書では、下面が固定・上面に荷重でしたが、私のモデルでは、上下面から均等な荷重で挟まれることになります。

メッシュは1次の六面体要素としました。Maxsize=1.25で、メッシュは10x10x10となりました。

0720b2

このメッシュを「07-20b.mmed」という名前でエクスポートしました。

次に、前回の例題(07-10)の円柱圧縮のcommファイルを複製し、07-20b.comm という名前にして、これをEficasで編集していきました。

材料物性値は解説文書どおりで、塑性部分のデータに(2,1000)を追加しています。

fixX, fixY, fixZ の対称面はそれぞれDX, DY, DZ の自由度を拘束し、press面には200MPaの圧力荷重としました。

前回はpress面の変形を拘束する「LIAISON_UNIF」を入れていましたが、今回はこれを削除しています(収束しにくかったため)。
荷重の変化も解説文書どおりです(160MPaで引っ張り->200MPaで圧縮->荷重ゼロ)。

0720b3

荷重ステップの刻み方(DEFI_LIST_REEL)ですが、下図の通り、解説文書より細かい刻みにしています。特に荷重が反転した直後で収束しにくいため、その部分を細かくしました。

収束判定は最大残差力による相対判定(対・最大反力&節点荷重)としました(RESI_GLOB_RELA)。値は0.05です。また最大リサイクル数(ITER_GLOB_MAXI)は300としました。

0720b4

以後の計算結果・出力関連の部分は分からないことが多く、試行にかなり時間がかかりました。

要素と節点の計算内容を指定するところ(CALC_ELEM, CALC_NO)ですが、解説文書はVon Mises相当応力と相当ひずみを出しています。しかし私としては、荷重方向(Z軸方向)の応力成分が欲しいところだと思いました。そこで、CALC_ELEMで「SIGM_ELNO」を追加しようとしたのですが、これが選択肢に見当たりませんでした。

Code_Aster 10の英文解説「U4.81.01」(下記URL)の2.5.1項辺りを見ると、どうも「SIGM」は線形解析の場合に使うもので、非線形解析の場合は「SIEF」というものがあるようです。変位からの応力計算時に材料非線形を考慮するかどうかの違いでしょうか?。あまり時間が無く英文を斜め読みして式をちゃんと見ていないので、間違っていたらすみません。

http://www.code-aster.org/V2/doc/v10/en/man_u/u4/u4.81.01.pdf

とりあえず、ここでは「SIEF_ELNO」を追加指定しました。

また、CALC_NOでは「SIGM_NOEU」と「SIEF_NOEU」の両方があったので、両方とも入れました。

0720b5

最後の出力設定(IMPR_RESU)も、分かりにくいところです。これについては、解説文書にある「変位(DEPL)」、「相当応力(SIEQ_NOEU)」、「相当ひずみ(EPSI_NOEU)」の3つに、「応力(SIEF_NOEU)」を加えました。ただし、成分を指定するところ(b_cmp)は良く分からなかったので、全部(TOUT_CMP)にしました。とにかく、「分からない場合は、とりあえず全部入れとけ」という考えです。

0720b6

これでEficasでの編集は完了。ASTKの設定を下図の通りとして計算を実行しました。

0720b7

警告は出ますが、一応計算完了です(実際は、収束判定値やステップ刻みを何度も変えて試行錯誤しています)。

結果はParaViS(Paraview)で出力しました。変形前の形状をワイヤーフレーム、変形後の形状をサーフェスとし、SIEF_NOEUのZ方向の成分(SIZZ)でコンター表示させました。変形のスケールは10倍としています。

160MPaで引っ張ったときの図です(time=1)
0720b8


200MPaで圧縮したときの図です(time=3)
0720b9


最後に荷重ゼロとしたときの図です(time=5)
塑性ひずみによって変形が残っていることが分かります。
0720b10

一連のアニメーションです。

これらの表示方法については、「Paraviewでのアニメーション」(下記URL)で解説しています)。
http://salome-meca.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/paraview-951b.html

さて、解説文書ではこのあと荷重と変位の関係について、データをプロットして検証しています。しかし、Post-ProやParaviewの表示を見て、1ステップずつ値を書いていくのは大きな手間です。特にステップ数が多くなると、とても手作業ではやっていけません。

そこで、Paraviewによるプロットとデータ出力の機能を用いることにしました。
それに関しては次回に紹介します。今回は以上です。

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